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露出狂vsドーム女

いかにも安っぽい、田舎者の代名詞のような「露出狂」がコンサルの一員として外出するようになって暫くした頃、彼女がかなりの男好きだという噂が立ち始めた。

なんでも朝、重役出勤すると、それに対するお詫びや言い訳は全くない代わりに 「昨日飲んで帰ったんだけど、朝起きたら知らない男が隣に寝てたのぉ」とニコニコ話すのが通例となっているそうなのだ。

当然、最初は周囲の男性陣も面白がっていたが、うんざりするのは時間の問題だった。 どうやら彼女は、自分が美人だからモテる、大人のイイ女は火遊びの1つや2つ・・・というまったく意味不明な解釈をしている自分に酔っている様子である。

その彼女も男性陣に相手にされなくなると、何としても自慢するターゲットを見つけるのに真剣になった。

そして「同じ穴のむじな」のドーム女に目をつけるのに時間は掛からなかった。

前にも言ったが、ドーム女は自分のファンを集めたら東京ドームが埋まるとか、電話1本で男が50人集まるとか、露出狂に負けずとも劣らない根拠のない自信を持ったバカ女だった。

まずい事にこの2人、同じコンサル部に属していて席も近く、話す機会も多い、しかも吸ってる煙草まで同じ、そして「私の方が上」とお互いが相手を見下しているのも同じだった。

面白い事に、煙草を吸いたくなる時間帯と言うのがあるのか、喫煙室という場所は無人かたくさんの人が集まっているか、どちらかの事が多い。

当然この2人もかち合うことが良くあったのだが、お互い周囲の人を、自分の男話自慢に巻き込もうと必死である。

先ず先輩であるドーム女が、ブランドものプレゼント攻勢話や、言い寄ってくる男が全員医者か弁護士だと言う、全く信憑性のないセレブ自慢をニコリともせず話し出す。

まるでそんな事はどうでもいいの・・・誰か私を心の底から愛して欲しいの・・・と言うような風情を装ってはいるが、昔はお手伝いさんを数人使い、お兄さんは某私立お坊ちゃん学校に幼稚舎から通っていたという経歴もさり気なく披露する彼女はお金持ちに強烈な憧れを持っているのが丸分かりで、哀れだ。

負けじと露出狂が、飲みに行った時知り合った男は○○会社の社長だとか、マンションをいくつ持ってるだとか、田舎者が泣いて喜びそうな話題でみんなをもてなし、ここでも安っぽく品の無さをアピールする。

挙句の果てには、その男が朝まで餌食になったという、全く想像したくない秘話まで、悪気のまったく無いニコニコ顔で話すのが常だった。

こうして広くもない喫煙室は穏やかながら修羅場と化し、一休みしようと集まった喫煙者達は、目を上げず、2分くらいで、もくもくと煙草を吸い終えるや否や、そそくさと自席に戻る以外、この妙な自慢大会から逃げ出すテはなかった。

そしてギャラリーがいなくては話しても面白くないのか、2人以外いなくなった喫煙室ではさっきまでみんなが望んだ静寂の時を迎えるという、何とも皮肉な結果となるのであった。。。

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